「違う」ことが当たり前の世界(FBより)

『BEASTARS』という漫画を読んだのですが…(読み方は「ビースターズ」)

今年(2018年)様々な賞をとっている漫画なので、本屋で平積みにされていると思いますのでぜひ読んでみてください。


イイ!イイですよ~。

このお話は動物たちが生きる世界。
主人公は高校生のハイイロオオカミのレゴシ(オス)です。

そう、主人公は「肉食動物」。
しかしこの世界は草食動物もたくさんいます。

肉食動物と草食動物が同じ高校に通っているんですねー。
「捕食者」と「被食者」です。

見た目も生活習慣も生態も食べるものも、何もかもが全然違う種族が同じ世界で生きている。

それを描いた作品です。


しかし

「それこそが人間世界と同じなんだよなー」

と思いながら読みました。


人間て、「人間」というくくりで見ちゃうから、

「あなたも私も同じよね」

っていうことを無意識に前提条件にしちゃう。


だけど本当は、

あなたとわたしはぜーーーんぜんっ!!!違う。

ビースターズで言うところの肉食と草食くらい違っていて、そのことを忘れちゃうから軋轢が生まれます。


「他人を分かろうとする」ことを忘れちゃう。


「あなたと私は全然別の人間だから、言葉も考えも表現も生き方も違って当たり前だよね」

というのをなかなか意識できないから…


それなので親子でも職場でも夫婦でも友達でも…人間関係に悩み傷つきます。


時々、少しでも
「あなたと私は全く違う存在」
ってことを思い出すと、人づきあいがめちゃくちゃ楽になりますよ。


「私の言ってることがあなたに通じなくて当たり前」だから
「どうやったらこの人に分かりやすく伝えられるかな?」って考える。


それが自然にできるようになったら、あなたの周りに人が集まり、集まった人があなたに運を運んできます。


「運」と「運ぶ」って同じ字じゃないですか。


運は常にどこかから運ばれてくるものなんですよ。
とどまらない。
動くものなんです。


それにしてもビースターズ面白いですよ!
ちっちゃい動物とかすんごく可愛い。


廊下を歩いていると大きい動物(バッファローとかゾウとか)に小動物はつぶされたり蹴飛ばされちゃうから、「端を歩きましょう」、
大きい動物用には「下を見て歩きましょう。道を譲ってください」なんて張り紙がしてあるんです。


小動物は無意識に寄ってかたまる癖がある様子が描かれてたり。


肉食動物のエリアには「濡れたら必ずシャワーを浴びてください」とか(臭うから)


ヒツジとチーターの女の子が一緒に買い物に行ってお互いの服を選ぶんだけど、チーターは「私、柄物が似合わないのよね」って。(自分が柄物だから)


反対にヒツジが「あ、ポリエステルは感電しちゃうからだめなの…私、羊毛だから」という会話してたり(笑)


イヌ科の動物は「頼まれごとをしたら断われない」という性質があってそれを周りの仲間がうまく利用して頼み事したり、ネコ科は「群れるのがダルいからSNSはやらない」という日常があったり。

主人公のレゴシがやっぱりいいキャラクターをしていて、魅力的。
肉食動物で強くて大型の部類に入るハイイロオオカミなのに、超弱気。いつも陰に隠れている陰キャラなんですよ。


それがだんだん・・・・・


ってネタバレになるので止めますw


ちなみに私はアカシカのルイがお気に入りです。
生きざまがカッコイイんですよ~